国産そば粉の特徴とは?産地や品種を楽しもう!

目次
国産そば粉の魅力とは
都道府県別 そばの収穫量
「在来種」と「改良種」
製粉方法の違いと味わいの変化
まとめ|国産そば粉を楽しもう
国産そば粉の魅力とは
国産そば粉とは、日本国内で栽培されたそばの実を使用したそば粉のことを指します。風味豊かで品質が高く、健康志向の高まりとともにその価値が再認識されています。本記事では、産地や製粉方法による国産そばの魅力をご紹介します。
都道府県別 そばの収穫量
令和6年に全国で収穫されたそば(乾燥子実)の総量は 40,400トンで前年産に比べ 4,800t(13%)増加しました。
そのうち、北海道が全体の44%(17,900トン)と圧倒的なシェアを占め、主産地であることがわかります。
次いで、長野県(2,680トン、7%)、茨城県(2,670トン、7%)、福井県(2,440トン、6%)、山形県(2,360トン、6%)が上位に続いています。
その他の地域の合計は 12,400トン(31%)で、全国に幅広くそば栽培が広がっていることがわかります。
引用:農林水産省 令和6年産そば(乾燥子実)の作付面積及び収穫量
https://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/sakumotu/sakkyou_kome/
「在来種」と「改良種」
お米が産地や品種により味わいが異なるように、そばにも産地や品種による特色があります。
そばには「在来種」と「改良種」があります。
「在来種」はその土地で昔から栽培をされている品種で、これらは小粒ながら風味が強くそばらしさを
感じることができます。しかし「在来種」は栽培が難しく収穫量や品質を一定に保つことが困難でもあります。
そのため様々な検証をし品種改良を行ってできたものが「改良種」です。
「改良種」は育てやすく収穫量も多いので安定的な供給を図ることができます。
全国のそばの産地ではその地独自の「在来種」のおそばを提供しているお店もありますので
そんなことも意識してお店を巡るのも楽しみの一つになりそうです。
製粉方法の違いと味わいの変化
そば粉の風味や使い心地には、製粉方法が大きく影響します。主に「石臼挽き」と「ロール挽き」の2種類があり、それぞれに個性があります。石臼挽き
伝統的な製法で、石臼を使い回転速度を抑えてゆっくりと挽くため、摩擦熱の発生が少なく、そば本来の香りや風味が残りやすいのが特徴です。香り高いそばを求める方や、職人のこだわりを味わいたい方に適しています。
ロール挽き
現代的な製粉技術で、一定の圧力をかけて効率的にそばを挽く方法です。生産効率がよく、粒度が一定のため、品質の安定を図ることができますが、やや香りは控えめになります。また、そばの実の部位ごとの挽き分けが容易のため、一番粉、二番粉、三番粉といった選別が可能です。
粉の種類 | 特徴 |
一番粉 | ソバの実を挽いて最初に得られる粉が一番粉です。胚乳の中心部が多く含まれ、色が白くほのかな香りが特徴で、一番粉でつくられるそばとして更科そばが有名です。 |
二番粉 | 一番粉を挽いた後に、さらにソバの実を挽いて得られるのが二番粉です。胚乳外側・胚芽を含み、香りと風味のバランスが良く、一般的なそばによく使われています。 |
三番粉 | 二番粉を挽いた後に、さらにソバの実を挽いて得られるのが三番粉です。甘皮や表層部を含み色が濃いのが特徴で、三番粉を使ったそばは、素朴な食感と豊かな風味が特徴で、そばらしい味を楽しむことができます。 |
挽きぐるみ | 一番粉、二番粉、三番粉全てが含まれる全層粉を使ったそばは、挽きぐるみといわれます。挽きぐるみは、そばの実全体を挽き込んだそば粉で、香りが強く、風味も豊かなのが特徴です。 |