彼岸そばとは?由来と食べ方についてご紹介
彼岸そば:由来、食べられている地域、おすすめの食べ方
彼岸そばは、春分と秋分の時期に食べられている日本の伝統的な食べ物です。
年越しそばや節分そばのように全国的に知られているわけではありませんが、地域によっては親しまれています。
由来
彼岸そばの起源は、季節の変わり目で体調を崩しやすい時期に、胃腸に優しいそばを食べて内臓を清めようとしたことからと言われています。お彼岸は、昼と夜の時間が等しくなる春分と秋分を中心とした一週間を指し、仏教ではこの世と浄土の距離が最も近くなるとされています。
先祖を偲んでお墓参りをするのもそのためです。
そばを食べることで体内を清め、春分や秋分を迎え、先祖を偲ぶ風習となります。
地域によっては、そばではなくうどんを食べることもあります。
食べられている地域
彼岸そばは、全国的に食べられているわけではありません。特に食べられているのは、そば処である信州地方や出雲地方、そばの産地である北海道の幌加内や深川市、旭川市などです。
そのほかの地域でも、家庭によってはお彼岸には昔からそばを食べるという風習があります。
おすすめ具材
彼岸そばは、肉や魚を使わない精進料理として食べることが多いです。おすすめの具材は以下の通りです。
・野菜の天ぷら
精進揚げとも呼ばれ、長野県や岐阜県、東北・関東の一部地域ではお供え物として揚げられるご家庭も多く、そばとの相性もばっちりです。
・山菜
春のお彼岸には、わらびやゼンマイを使った山菜そばがおすすめです。
春の彼岸の時期は山菜が多く出回り美味しくなります。
水煮の山菜を使えば手軽に作れ、温かいそばにも冷たいそばにもよく合います。
・きのこ
秋のお彼岸には、エノキやしめじ、舞茸などのきのこの温かいあんかけきのこそばがおすすめです。
えのきたけをはじめ、数種のきのこを使うことで、うまみ成分であるグルタミン酸×グアニル酸の”うま味の相乗効果”が大きくなり、おいしさがアップします。
その他、お好みの野菜や薬味を添えても美味しくいただけます。
その他のお彼岸の料理
彼岸そば以外にも、お彼岸には以下のような料理が食べられています。・ぼた餅・おはぎ:もち米を蒸したり炊いたりして作ったモノを、つぶして丸めたものに餡をまぶした和菓子です。
春の彼岸に咲く牡丹の花に見立てて「ぼた餅」と呼ばれています。 秋の彼岸に咲く萩の花に見立てて「おはぎ」と呼ばれています。
・赤飯(小豆飯):お祝いの席で食べるイメージを持っている方が多いと思いますが、小豆には昔から厄払いの効果があると言われており、季節の変わり目などの行事で魔除け、厄除けの意味で食べられていたと言われています。
・いなり寿司や五目寿司:いなり寿司や五目寿司は、古くからの儀礼として、山菜やれんこんの酢漬けを使って、肉や魚を避けて作られています。
仏教の教えでは、生命を宿す動物をお供えすることが禁じられているためです。
・故人様の好きだった料理:故人を思い出すきっかけとなる食事を楽しむことで、家族や親族との会話も盛り上がります。
また、料理を作る過程でも故人を思い出すことができ、それは立派な供養になります。
心身清める彼岸そば
お彼岸は春分の日や秋分の日を中心とした一週間で、お墓やお仏壇を掃除してお参りする先祖供養の期間です。そのためお彼岸の料理やお供え物は、殺生を禁じる仏教の教えにもとづき、肉や魚介類を使った食べ物を避けます。
野菜や豆類などの植物性の食材で作ったものが推奨されています。
彼岸そばは、心身を清め、先祖や故人との繋がりを深める食文化と言えるでしょう。
ぜひ、お彼岸には彼岸そばを味わい、ご家族と温かい時間を過ごしてください。
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お世話になった方への贈り物としても、おすすめです。